プレーオフのキーマンに浮上。
リリーフ前田健太がカーショウを救うか

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

 対するカブスは昨季メジャー最多の103勝をマークして世界一に輝いたものの、今シーズン序盤はその勢いがありませんでした。前半戦終了時は首位から5.5ゲーム差の2位。しかし、オールスター後はメジャー2番目の勝率.662(49勝25敗)で勝ち進み、2年連続7度目の地区優勝となりました。

 その後半戦で主役を張っていたのは、昨季のような勢いを取り戻した強力打線です。オールスター後はメジャー1位の423得点をマークし、得失点差もメジャー2位(127)。大量得点を奪うだけでなく、相手打線もしっかりと抑える磐石の強さが印象的でした。

 なかでも際立った活躍を見せていたのが、主砲のアレックス・リゾ(打率.273・32本塁打・109打点)です。4年連続30本塁打以上・3年連続100打点以上と、今季も安定したバッティングでチームを牽引しています。昨年ナ・リーグMVPに輝いたクリス・ブライアント(打率.295・29本塁打・73打点)は少し成績を落としたものの、デビューから3年続けて150試合以上に出場し、今季は自己最高の出塁率.409をマークしました。2番ブライアント、3番リゾという打線はリーグ屈指の破壊力です。

 また、今季も若手打者の台頭に目覚ましいものがありました。ケガから復帰した24歳のカイル・シュワーバー(打率.211・30本塁打・59打点)を筆頭に、25歳以下の選手5人が20本塁打以上を打っているのです。カブスのヤングパワーがナショナルズの先発3本柱を打ち崩せるのか、非常に興味深い対決となるでしょう。

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