高橋尚成が斬るMLBポストシーズン。走れるレッドソックスに注目 (2ページ目)

  • 市來孝人●文 text by Ichiki Takato
  • photo by Getty Images

 ヤンキースに関しては、アロルディス・チャップマン、デリン・ベタンセス、トミー・ケインリー、デビッド・ロバートソンの4人がいるブルペン陣にも注目です。とにかく彼らがいることで、先発は最低5回をしっかり投げればいい。精神的にすごく楽ですよね。

 ただ、チャップマンとベタンセスはランナーを出してからのピッチングに不安があります。そこを相手チームはどう攻略してくるのか、注目ですね。

 インディアンスは、昨年ワールドシリーズにも進出し、今年は8月から9月にかけて22連勝するなど、面白い存在のチームです。

 昨年できなかった「ホームランで点を取る野球」を、今年はエドウィン・エンカーナシオンが加入し、それまでいたフランシスコ・リンドーア、ホセ・ラミレスらとともに実践できるようになった。

 ピッチャーでは、アンドリュー・ミラーがキーマンになると思います。彼はどんな状況でもバッターをねじ伏せる力を持っている。いわば、流れをつくれるピッチャーです。2~3イニング送り込んでもしっかり抑えてくれるピッチャーはそういません。

 昨年、カブスがチャップマンをそうした起用でワールドチャンピオンになったように、特にポストシーズンの短期決戦では、彼のようなタイプのピッチャーがいるとベンチは非常にありがたい。インディアンスはディフェンスで流れをつくって、それを攻撃に生かせるチームです。シーズン同様の試合運びができれば、ワールドシリーズ進出も十分にあると思います。

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