シーズン最後に15奪三振。プレーオフでも「グッド田中」になれるか (3ページ目)

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by Getty Images

「人生はチョコレートの箱のようなもの。開けてみるまで中に何が入っているかはわからない」

 アメリカの大ヒット映画『フォレスト・ガンプ』の中に、そんな有名な言葉がある。甘いのか、苦いのか。贈り物のチョコレートも、蓋を開けてみるまではどんな味がするのかはわからない。昨年までのイメージを吹き飛ばすほどにアップダウンが激しかった今季の田中は、まさにそのフレーズがぴったりと当てはまる。

 ともあれ、レギュラーシーズン最後の先発登板をいい形で終え、これから田中はプレーオフの舞台に臨むことになる。

 ア・リーグのワイルドカード1位を獲得したヤンキースは、地区シリーズ進出をかけ、10月3日に同2位のツインズとワイルドカードゲームを戦う。その試合では、14勝(6敗)を挙げているルイス・セベリーノの先発が確実。今季は4勝2敗と相性のいいツインズを下すことができれば、地区シリーズでインディアンスかアストロズのいずれかと対戦する。

「地区シリーズでは(ソニー・グレイと田中が)2人とも先発する。どちらが1戦目、2戦目に投げるかは問題ではない。それはこれから話し合うことになる」

 29日のブルージェイズ戦後、ジョー・ジラルディ監督はそう語り、セベリーノ、トレード期限ギリギリに獲得したグレイと共に、プレーオフでも田中が先発の軸の1人になることを示唆した。

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