単打28本なのにホームラン37本。ヘンな強打者が初タイトルを狙う (3ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by Getty Images

 そしてア・リーグの打撃部門でもうひとり注目したいのは、打点王争いをしているボルチモア・オリオールズのジョナサン・スコープです。現在25歳のスコープはオランダ領アンティル諸島にあるキュラソー島の出身。元楽天のアンドリュー・ジョーンズや、ヤクルトのウラディミール・バレンティンなどが生まれた島としてご存知の方も多いのではないでしょうか。

 2008年にアマチュアFAでオリオールズに入団し、2013年9月にメジャーデビュー。二塁手として順調に成長を遂げ、2016年には全162試合に出場して打率.267・25本塁打・82打点という好成績を残しました。また、今年3月のWBCではオランダ代表として4番・バレンティンの後ろを任されています。

 今シーズンはバッティングでのパワーが著しく向上し、現在打率.301(リーグ9位)・32本塁打(9位タイ)・104打点(2位)をマーク。オリオールズの歴史において、二塁手および遊撃手で「30本塁打・100打点」をクリアしたのは、カル・リプケン・ジュニア(1991年)とミゲル・テハダ(2004年)に次ぐ史上3人目の快挙です。

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