青木宣親の来季はメッツ残留か?ヤクルトか? ここが勝負の1カ月 (3ページ目)

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by Getty Images

 青木がメッツに在籍するのは今季終了までと予想する声もあるが、必ずしもそうとは言い切れない。来春までのチーム構想を考えても、小柄な日本人外野手はメッツにとって有用な存在になり得るからだ。


 2015年から2年連続でプレーオフに進んだメッツだが、今季は故障者が続出し、リーダーシップを発揮する選手が欠けたことが低迷の原因となった。それでも、ジェイコブ・デグロム、ノア・シンダーガード、マット・ハービーといった才能ある先発投手を数多く擁しており、完全にチームが崩壊したわけではない。故障者が戻ってくる来季には、再び上位を狙えるようになるだろう。

 2018年の外野陣は、セスペデス、コンフォルトのレギュラーは確定で、オフにFAでロレンゾ・ケイン(ロイヤルズ)あたりを獲得し、守備のいいフアン・ラガレスを第4の外野手にするのではないかと見られていた。ところが――。売り出し中のコンフォルトが8月24日のゲームで左肩の後嚢(こうのう)破損という大ケガを負い、プランに狂いが生じることになる。

 コンフォルトの復帰時期は未定のままで、来季の開幕時にスタメンが確実な外野手はセスペデスのみ。そんな状況下で"保険"として白羽の矢が立った青木の来季残留について、ニューヨークの地元紙記者は「今オフに契約をノンテンダー(一時的にFA扱いにすること。選手は他のチームと交渉できる)された後、今季の半分くらいの年俸で再契約することはあり得る」と予想する。

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