青木宣親は「負け組」じゃない!メジャーリーグ夏のトレード総決算 (7ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
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 ただ、スタメンで起用されることは多くなくとも、アストロズ時代より出場機会は増えそうです。アストロズではスタメンから外されると、その試合はほとんど途中出場の機会はありませんでした。しかし、ブルージェイズではスタメン出場でなくても、試合途中から代打や代走、そして守備固めなどで起用されることが増えると思います。

 また、シーズン後半においてもうひとつ大事なポイントは、ブルージェイズがプレーオフ進出をあきらめた場合です。首脳陣がそういう決断を下したときには、現レギュラー選手を放出する可能性が高いと言われています。もっとも可能性が高いのは、ライトを守るバティスタではないでしょうか。

 トレード期限は終わりましたが、ウェーバーにかけてのトレードはまだ可能です。バティスタがトレードで放出されることになれば、青木選手の出番はさらに増えることでしょう。メジャーはちょっとしたことがキッカケでチャンスが巡ってきます。スピードとコンタクトヒットを武器に、青木選手の新天地での活躍に期待します。

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プロフィール

  • 福島良一

    福島良一 (ふくしま・よしかず)

    1956年生まれ。千葉県出身。高校2年で渡米して以来、毎年現地でメジャーリーグを観戦し、中央大学卒業後、フリーのスポーツライターに。これまで日刊スポーツ、共同通信社などへの執筆や、NHKのメジャーリーグ中継の解説などで活躍。主な著書に『大リーグ物語』(講談社)、『大リーグ雑学ノート』(ダイヤモンド社)など。■ツイッター(twitter.com/YoshFukushima

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