ダルビッシュ加入で試練の前田健太。もしローテを外れても恥ではない (4ページ目)

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by Getty Images

 先発にこだわりがあるはずの前田にとっては微妙な状況だ。しかし、すべては圧倒的な強さで突っ走る強豪チームに属しているがゆえ。スカウトの言葉通り、この陣容の中でローテ落ちしたとしてもまったく恥ではない。また、ドジャース先発陣の"唯一の弱点"はケガの多さにあり、予期せぬアクシデントはいつでも起こり得る。今後もコンディションを保って好投を続ける限り、プレーオフでも前田が存在感を発揮する場面は訪れるだろう。

「このチームには優れた先発投手が多い。ローテーションに残るために全員が全力を尽くしている競争は、チームにとっていいことだ」

 8月6日の登板後にそうコメントを残したリュと共に、前田はナ・リーグ覇者の大本命であるドジャースでどう活躍していくのか。そして、来るべきプレーオフでどんな役割を担うことになるのか。前田の今後は実に読みづらいが、それゆえにスリリングで、余計に楽しみであるという言い方もできそうだ。

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