ダルビッシュ移籍後初勝利。ナ・リーグとの相性のよさはホンモノだった (4ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by Getty Images

 本拠地の特性が打者有利から投手有利となっただけでなく、猛暑のテキサスから温暖なロサンゼルスに移ったこともメリットは大きいでしょう。ダルビッシュ投手本人も「あんなすごく暑いところから、気候が安定して気持ちいいところで投げるだけでもだいぶ違う」と言っています。

 ダルビッシュ投手自身は2012年にメジャー移籍してから、一度もドジャースタジアムで投げたことはありません。ただ、2009年のWBCで日本代表が2連覇したとき、韓国代表と対戦した決勝の舞台でマウンドに立っています。最後のひとりを打ち取って栄冠を掴んだ場所だけに、ダルビッシュ投手はドジャースタジアムにいいイメージを持っているのではないでしょうか。

 また、ダルビッシュ投手のこれまでのインターリーグ(交流戦)の結果を見ると、ナ・リーグのチームに対して好成績を挙げている点も注目です。通算16試合の先発登板で8勝3敗・防御率3.07。105イニング3分の2を投げて、ホームランは9本しか打たれていません。奪三振率は9イニング平均11.8個、被打率.208、さらにWHIP1.06と、いずれもすばらしい数字を残しています。

 さらに特筆すべきは、ドジャースのライバルチームとの対戦成績でしょう。今年のポストシーズンに進出しそうなナ・リーグのチームは、東地区を独走するワシントン・ナショナルズ(63勝43敗)、昨年世界一に輝いた中地区1位のシカゴ・カブス(57勝51敗)、そしてワイルドカード争いで現在1位・2位のダイヤモンドバックス(63勝46敗)とコロラド・ロッキーズ(63勝47敗)です。それら4チームに対し、ダルビッシュ投手は好結果を残しています。

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