負け数が先行でも、上位球団がダルビッシュを緊急補強したがるわけ (5ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

 そして、アストロズでプレーしている青木選手も、前田投手と同じような環境のなかで大健闘しています。今シーズン前半戦のアストロズはドジャースに次ぐメジャー2位の60勝(29敗)をマーク。驚異的なペースで勝ち星を積み重ねており、ア・リーグの他球団と比べるとその差は歴然です。現在、アストロズの成績が65勝32敗・勝率.670に対し、2番目の勝ち星を挙げているのはボストン・レッドソックスの55勝44敗・勝率.556。まさにぶっちぎりの勝率です。

 投手陣の光るドジャースとは対照的に、アストロズの強みは打撃陣です。574得点、987安打、215二塁打、161本塁打、打率.291、OPS(出塁率+長打率).858はいずれもメジャートップ。打撃部門を総ナメにし、1試合平均5.92得点と、毎試合ほぼ6点も奪っている強力打線なのです。

 オールスターのア・リーグ先発ラインナップにも、1番から5番までに3人のアストロズ選手が名を連ねていました。1番ホセ・アルトゥーベ、4番ジョージ・スプリンガー、5番カルロス・コレア。ア・リーグの屈強なスラッガーたちを差し置いて上位打順を占めるほど、今年のアストロズ打線は群を抜いているのです。

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