野球はひとりでは勝てない。田中将大を支えるヤンキースの仲間たち (3ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

 一方、田中投手を援護する打撃陣は、昨シーズンと比べて顔ぶれが大きく変わりました。昨年の夏以降、カルロス・ベルトラン(39歳/現ヒューストン・アストロズ)、アレックス・ロドリゲス(41歳/現特別アドバイザー)、マーク・テシェイラ(36歳/引退)、ブライアン・マッキャン(33歳/現アストロズ)と、ベテランたちが次々とチームを離れました。それに代わり、新たな選手たちがスタメンに名を連ねることになります。

 今シーズン一番の注目株は、24歳のゲイリー・サンチェス(打率.299・20本塁打・42打点)でしょう。ドミニカ共和国出身のサンチェスは昨年8月にメジャーに再昇格するやいなや、2ヵ月間の間にホームラン20本を放ち、OPS(出塁率+長打率)1.033という驚異的な数字を残したのです。デビュー51試合目での20本塁打到達はメジャー86年ぶりの快挙。全米中で大きな話題となりました。

 また、田中投手が先発したときは非常によく打っており、昨シーズンは打率4割以上をマークしました。今シーズンはヤンキースの強力打線を引っ張る重要な2番バッターを託されています。4月8日に上腕二頭筋のケガで故障者リスト入りしましたが、4週間ほどで戻ってくる予定です。

 そしてクリーンナップの3番~4番も、がらりと雰囲気が変わりました。まず開幕で3番を任されたのは、24歳のグレッグ・バード(打率.261・11本塁打・31打点/2015年)。彼は一昨年の8月に当時22歳でデビューし、46試合で長打率.529を記録して注目を集めました。

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