怪物左腕の靴下を白から赤へ。
MLBオフの「勝ち組」はレッドソックス

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

 そしてもうひとりは、カンザスシティ・ロイヤルズからトレードで獲得したジャロッド・ダイソン(打率.278・1本塁打・25打点)。俊足のダイソンは昨年ア・リーグ2位の30盗塁を記録しています。このセグラとダイソンの加入によって、昨年メジャー全体で24位だったチーム盗塁数(56個)は大きく改善されることでしょう。今シーズンのア・リーグ西地区は、アストロズとマリナーズ、そして昨年地区優勝のレンジャーズの三つ巴の戦いになると思います。

 一方、ア・リーグ中地区でオフに補強を成功させた「勝ち組」は、昨シーズン19年ぶりのリーグ優勝を果たしたクリーブランド・インディアンスです。メジャー30球団のなかでもチーム年俸総額の低いインディアンスですが、FA市場で目玉だったエドウィン・エンカーナシオン(打率.263・42本塁打・127打点)の獲得に成功しました。契約金額は、3年総額6000万ドル(約68億8000万円)。インディアンスの本気度がうかがえます。

 2012年以降の直近5年間の成績を見ると、エンカーナシオンはオリオールズのクリス・デービスに次ぐメジャー全体2位の193本塁打を記録しています。また、OPS.912はメジャー全体6位。昨年は自己最多タイの42本塁打を放ち、自身初の打点王にも輝きました。パワーがあってチャンスにも強く、インディアンスにとっては待望の大砲です。69年ぶりのワールドチャンピンになるべく、今年は特に気合が入っています。

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