カブス上原浩治の新ポジション。「スーパーユーティリティ・リリーバー」とは? (4ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

 しかし、強豪レッドソックスでクローザーを務め、2013年にはワールドシリーズ制覇に貢献し、大舞台での経験も豊富な上原投手の存在はカブスにとって魅力的です。そんな上原投手を、カブスはどんなポジションで起用するのか――。メジャー9年目となる来シーズンの上原投手は、「スーパーユーティリティ・リリーバー」のポジションを託されるのではないかと予想します。スーパーユーティリティ・リリーバーとは、ひとつの役割に特化せず、どんなシチュエーションでも仕事をこなすリリーフ投手のことです。

 クローザーのデービスやセットアッパーのロンドンがケガや不振に陥ったときには、上原投手は代役としてその役割をしっかりと務めることができるしょう。また、左バッターに対するワンポイントでの起用も可能ですし、なによりコントロールがいいので1イングの球数が少ないため、イニングをまたいだロングリリーフも大丈夫だと思います。

 レギュラーシーズン終盤の大事な試合や、ポストシーズンなどの勝負時になると、5回から9回までさまざまなシチュエーションが訪れます。今シーズン、クリーブランド・インディアンスのアンドリュー・ミラーが多様なリリーフ起用で活躍したように、いまや優勝を狙うチームにとって、ユーティリティ・リリーバーは必要不可欠な存在です。上原投手なら、その役割を十分に担えると思います。

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