68年ぶりインディアンスか、108年ぶりカブスか。歴史的戦い始まる (3ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

 第2戦と第3戦は2試合続けて完封負けを喫し、カブス打線は沈黙したままシーズンを終えるのかと思いました。しかし第4戦、そして第5戦と、2試合合計で26安打・18得点と大爆発。最後の第6戦もクレイトン・カーショウから7安打・5得点を奪う猛攻を見せ、ドジャースのエースを完全にノックアウトしました。

 第6戦でのカブスの先発メンバーは、9人のうち5人が25歳未満。これは、過去のリーグチャンピオンシップシリーズにおいて、優勝を決めたゲームでは史上初めてのことです。その若手のなかでも特筆すべきはハビアー・バエズでしょう。プエルトリコ出身の23歳二塁手は、今シリーズ6試合で打率.318をマーク。4本もの二塁打を放ち、計5打点を叩き出しました。

 また、バッティング以外でもすばらしい働きを見せています。ポストシーズンでは球団史上109年ぶりとなるホームスチールを決め、二塁の守備でも好プレーを連発していました。冴えわたる華麗な守備は、今年のオールスターで先発二塁手を務めたベン・ゾブリストをレフトに追いやったほどです。その結果、バエズもレスターと同時受賞でシリーズMVPを獲得しました。

 今回のワールドシリーズの見どころとしては、まずはインディアンスの「リリーフ投手陣」vs.カブスの「先発投手陣」を挙げたいと思います。

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