ナ・リーグ頂上決戦。メジャー最高勝率カブスに前田健太が挑む (4ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

 一方のドジャースは、シリーズ第1戦に前田健太投手が先発します。前田投手にとって、カブスは初対決。初めての対戦はピッチャー有利と言われますが、決して楽観できないと思います。

 敵地リグレー・フィールドは通常シカゴ特有の強風があり、例年のこの時期のナイトゲームは尋常ではない寒さです。しかも、異常な熱気を放つカブスファンに囲まれるなど、さまざまな悪条件のなかで投げなければなりません。メジャー1年目の前田投手にとって、最大の試練となるはずです。

 前田投手に与えられた使命は、5回まで失点することなく、しっかりと投げ抜くことです。前田投手のレギュラーシーズンの平均投球イニングは5.49。プレーオフは早めに先発投手を交代していくので、いかに失点せずにリリーフ陣につなげるかが重要となるでしょう。ディビジョンシリーズ第3戦で先発した前田投手は4失点を喫し、3イニングでマウンドを降りました。雪辱を果たすためにも、カブス戦での奮闘に期待したいところです。

 そして、もちろんエースのカーショウにも、もうひと踏ん張りしてもらわないと、絶好調のカブスを倒すのは厳しいと思います。ディビジョンシリーズ第5戦で投げているので、できることならリーグチャンピオンシップシリーズは第2戦に先発してもらいたい。中2日というタイトなスケジュールですが、もし第2戦で投げることができれば、次は中3日で第5戦、そしてシリーズ終盤までもつれるならリリーフとしても起用できます。

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