ナ・リーグ頂上決戦。メジャー最高勝率カブスに前田健太が挑む (3ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

 今シーズンのレギュラーシーズンの成績は、カブスの4勝3敗。両チームの戦力を比べると、やはり「カブス有利」と言わざるを得ません。

 まず、リーグチャンピオンシップシリーズ第1戦で先発するジョン・レスターの存在が非常に大きいでしょう。9月の成績が5勝0敗・防御率0.48と絶好調で、ポストシーズンでもその勢いは衰えていません。ディビジョンシリーズ第1戦ではジャイアンツ相手に8イニングを5安打無失点でピシャリと抑えました。その試合から中7日なので、休養も十分です。

 ドジャースは左バッター中心の打線なので、左ピッチャーに苦戦するという弱点があります。カブス唯一の先発左腕として今シーズン19勝をマークしたレスターは、第1戦の次は第5戦に先発するとみられ、第6戦までもつれ込むようなら最後はリリーフとして出てくる可能性もあるでしょう。ドジャースにとっては、実に厄介な相手なのです。

 また、カブスはリリーフ陣にも優秀な左ピッチャーを揃えています。4勝0敗・防御率2.95の好成績を残しているトラビス・ウッド、今年7月のシアトル・マリナーズからの移籍後に飛躍的な成長を遂げたマイク・モンゴメリー、そしてクローザーの「人類最速男」アロルディス・チャップマン......。次々とマウンドに上がってくる左ピッチャーに、ドジャース打線は苦戦するのではないでしょうか。

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