ナ・リーグ頂上決戦。メジャー最高勝率カブスに前田健太が挑む (2ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

 また、リリーフ陣の粘り強いピッチングも目立っていたと思います。ディビジョンシリーズでナショナルズを破った試合は、いずれも1点差ゲーム。ブルペン総出で接戦をモノにしてきた印象です。

 その結果、ナ・リーグのリーグチャンピオンシップシリーズは、「カブスvs.ドジャース」というカードになりました。全国的に人気の高いチーム同士の対戦なので、全米中で盛り上がるのは間違いないでしょう。

 カブスが勝てば1945年以来、実に71年ぶりのワールドシリーズ進出となります。歴史を紐解くと、カブスはリーグチャンピオンシップシリーズで悲劇的な敗北を繰り返してきました。あと一歩のところで野手がトンネルをしたり、観客がファウルフライの捕球を妨害したりと、信じられない出来事が起き続けたのです。

 1984年、1989年、2003年、そして2015年。1945年以降、カブスは4度もリーグチャンピオンシップシリーズで高い壁に阻まれてきました。カブスにとって、このシリーズはつらい思い出ばかり。この鬼門を今年こそ乗り越えることができるか注目です。

 対するドジャースも、近年はワールドシリーズから遠ざかっています。過去21度のリーグ優勝を誇る名門ですが、最後にワールドシリーズに進出したのは1988年。今年ナ・リーグを制覇できれば、実に28年ぶりとなります。

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