ア・リーグ決戦は、必勝リレーのインディアンスvs.猛打ブルージェイズ (2ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

 ディビジョンシリーズでのミラーは、ロングリリーフとして起用されました。第1戦では5回途中からマウンドに上がり、リーグチャンピオンシップシリーズ進出を決めた第3戦でも6回途中から登板し、いずれも6個のアウトを奪って中継ぎ投手につなげたのです。

 インディアンスは先発が不安定で、なおかつどちらも接戦のゲームでしたから、もしミラーがブルペンにいなかったら、この2試合は両方とも星を落としていたと思います。このシリーズのMVPは、間違いなくミラーでしょう。

 一方のブルージェイズも、ディビジョンシリーズをスウィープで制しました。今季ア・リーグ最高勝率のテキサス・レンジャーズを撃破したのは、エドウィン・エンカーナシオン、ジョシュ・ドナルドソンらが並ぶブルージェイズ自慢の強力打線です。

 3試合で合計22点、ホームラン8本と大爆発。第1戦はエース左腕のコール・ハメルズを4回途中7失点でマウンドから引きずりおろし、第2戦のダルビッシュ有投手も1イニング3本塁打を含む計4本塁打でノックアウトしました。この先発2枚看板を完全に打ち崩せたのが最大の勝因でしょう。

 また、ブルージェイズはディビジョンシリーズ3試合とも、試合前半の5回までに1イニング3点以上――つまり「ビッグイニング」を作れたのがよかったと思います。しかも、誰かひとりだけが活躍したというのではなく、打線がまんべんなく火を噴いたというのが印象的でした。

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