前田健太、初のポストシーズンは余力十分。強豪ナショナルズに挑む (5ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

 また、カブスはホームの勝率がメジャー1位(57勝24敗・勝率.703)なので、ホームフィールドアドバンテージを取っている強みも生きると思います。あえて弱点を挙げるならば、「レギュラーシーズン最高勝率チームは世界一になれない」というジンクスぐらいでしょうか。1995年に現行のポストシーズン制度が確立して以来、最高勝率のチームが世界一になったのは4回しかありません。そんなデータを持ち出さないといけないぐらい、今シーズンのカブスは隙がないのです。

 一方、10月5日に行なわれたニューヨーク・メッツとのワイルドカードゲームを制し、ディビジョンシリーズに駒を進めたジャイアンツは、ここ7年間で4度目のディビジョンシリーズ出場となります。2010年、2012年、2014年と2年周期で出場しており、過去3回ともすべてワールドチャンピオンに輝いています。もちろん、今年も同じストーリーになることを信じて挑んでくるでしょう。

 ただ、絶対的エースのマディソン・バムガーナーがワイルドカードゲームで先発しているので、カブスとのディビジョンシリーズでは最後のほうしか投げられません。残りの先発陣はジョニー・クエト(18勝5敗)、ジェフ・サマージャ(12勝11敗)、マット・ムーア(6勝5敗)といったメンツになりますが、カブスの先発陣と比べると見劣りはしてしまいます。

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