前田健太、初のポストシーズンは余力十分。強豪ナショナルズに挑む (2ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

 また、追い討ちをかけるように正捕手のウィルソン・ラモスが9月27日の試合で右前十字じん帯を損傷し、残りシーズン絶望となりました。オールスター捕手の欠場は、あまりにも痛い出来事。ナショナルズは早くも正念場を迎えています。

 しかしながら、打線は絶好調です。メジャー30球団中、唯一200本塁打・100盗塁をマークしており、パワーとスピードを兼ね備えたラインナップはディビジョンシリーズでも威力を発揮するでしょう。昨年のナ・リーグMVPに輝いたブライス・ハーパーは今シーズン打率.243・24本塁打・86打点と、彼にしてみれば平凡な成績でした。その代わり、今年から加入したダニエル・マーフィーが打率.347(ナ・リーグ2位)・長打率.595(1位)・OPS.985(1位)と大ブレイクし、ナショナルズ打線を牽引しています。

 そしてもうひとり、シーズン後半戦になって突如、ものすごい新人が現れました。トレイ・ターナーという23歳の外野手です。7月にレギュラーの座を掴み取るやいなや、後半戦わずか73試合で打率.342・13本塁打・40打点・105安打・33盗塁という驚異的な数字を残したのです。1番・センターとして出場予定のターナーは、ディビジョンシリーズでさらなる飛躍を遂げるかもしれません。

 対するドジャースは4年連続で地区優勝を勝ち取り、ディビジョンシリーズに駒を進めてきました。激戦の西地区で宿敵ジャイアンツを抑えることができた最大の要因は、ナショナルズに勝るとも劣らない先発投手陣の存在です。

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