田中将大は防御率2位。初の個人タイトルを狙う「ノリノリ男」たち (6ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

 2015年からセンターのレギュラーに定着すると、2016年は開幕からレッドソックス打線のリードオフマンとして大活躍。オールスターにも初めて選出され、7番ライトでスタメン出場しました。シーズン後半になっても勢いは収まらず、8月14日のアリゾナ・ダイヤモンドバックス戦で1試合3ホーマーを打った翌日には4番にも大抜擢。ベッツは非常に小柄で体重も軽く(175cm・70kg)、3番を打つ193cm・113kgのデビッド・オルティスと並べば、まるで大人と子どもみたいです。

 現在のベッツの成績は、打率.319(3位)・31本塁打(17位タイ)・110打点(4位タイ)・119得点(3位)・209安打(2位)・26盗塁(6位)・出塁率.364(10位)・長打率.537(11位)・OPS.901(8位)と、ア・リーグの打撃部門でいずれも上位。9月20日にはメジャー全体で200安打一番乗りを果たし、2012年に三冠王となったミゲル・カブレラ(デトロイト・タイガース)以来となる「シーズン200安打・100得点・100打点」を達成しました。また、球団史上5人目となる「200安打・30本塁打」も達成するなど、今シーズンのア・リーグMVP候補にも挙がっています。

 メジャーリーグで個人タイトルを獲得することは、大変名誉なことです。彼らが初の栄冠を手にすることができるか、レギュラーシーズン最後の1試合まで目が離せません。

※数字は9月27日現在

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プロフィール

  • 福島良一

    福島良一 (ふくしま・よしかず)

    1956年生まれ。千葉県出身。高校2年で渡米して以来、毎年現地でメジャーリーグを観戦し、中央大学卒業後、フリーのスポーツライターに。これまで日刊スポーツ、共同通信社などへの執筆や、NHKのメジャーリーグ中継の解説などで活躍。主な著書に『大リーグ物語』(講談社)、『大リーグ雑学ノート』(ダイヤモンド社)など。■ツイッター(twitter.com/YoshFukushima

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