球団記録タイの14勝目。前田健太は新人王レースでいま何番手? (4ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

 ふたり目は、前出のストーリーと同じロッキーズ所属のジョン・グレイです。昨年8月にメジャーデビューしたグレイは、2013年のドラフト1巡目・全体3位という高順位でプロ入りした期待の24歳・右腕。開幕は出遅れたものの、4月22日以降は先発ローテーション入りし、25試合の先発で9勝7敗・防御率4.51という結果を残しています。高地でボールが飛びやすく「バッター天国」と呼ばれるクアーズ・フィールドを本拠地とするロッキーズで、この数字は高く評価できるでしょう。

 そして3人目は、ミルウォーキー・ブルワーズのザック・デイビーズ。昨年9月にメジャーデビューしたデイビーズは、4月17日に再度マイナーから昇格した23歳・右腕です。現在、25試合の先発で146イニングを投げて10勝7敗・防御率4.01をマークするなど、上記3人の先発投手のなかでは前田投手に次ぐ好成績と言えるでしょう。

 ただそれより、ナ・リーグの新人王レースに食い込んできた、日本でも馴染みのあるクローザーがいます。それは、2014年~2015年に阪神タイガースに在籍していたオ・スンファン(呉昇桓)です。

 カージナルスと今年1月に契約したオ・スンファンは、開幕から中継ぎとして安定したピッチングを披露していました。そして7月2日、本来のクローザーだったトレバー・ローゼンタールの不振によって、カージナルスの新たな守護神に抜擢。その試合(ブルワーズ戦)で初セーブを挙げるやいなや、現在ナ・リーグ新人トップの68試合に登板して15セーブ(4勝3敗・防御率1.79)をマーク。開幕からクローザーを務めていれば、シーズン40セーブぐらいのペースです。

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