和田毅のライバルが大出世。高偏差値ピッチングで防御率トップを独走 (3ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

 メジャー屈指と評されるナショナルズ先発投手陣において、今シーズンのロアークの活躍ぶりはマックス・シャーザーやスティーブン・ストラスバーグと肩を並べていると言っても過言ではないでしょう。現在13勝7敗・防御率2.99は、ストラスバーグの15勝に次ぐチーム2位タイ(ア・リーグ5位タイ)で、防御率はチーム1位(ア・リーグ10位)。エース級の働きを見せています。

 次に気になるピッチャーは、防御率でトップの座をキープしているシカゴ・カブスのカイル・ヘンドリックスという26歳右腕です。2011年、名門ダートマス大学からレンジャーズにドラフト8巡目・全体264位で入団したヘンドリックスは、マイナー時代の2012年にトレードでカブスにやってきました。

 2013年にはマイナーリーグ最優秀選手に輝き、2014年7月にメジャーデビュー。そのとき、カブスの先発5番手のポジションを争ったのが、現在ソフトバンクに所属する和田毅投手です。ふたりはともに先発の機会を与えられますが、翌年に就任したジョー・マドン監督はヘンドリックスを先発ローテーションに固定させ、和田投手はリリーフに回されることになりました。

 今シーズン、ヘンドリックスは先発5番手として開幕。ジェイク・アリエッタやジョン・レスターといったエース級が先発陣に顔をそろえるなか、現在12勝7敗・防御率2.19と堂々たる成績を残し、防御率2.44で現在ナ・リーグ2位のマディソン・バムガーナー(サンフランシスコ・ジャイアンツ)に大きく差をつけています。

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