顔が怖い23歳がバレンズエラ級の快投。ア・リーグに驚異の新人現る (5ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

 大ブレイクを果たしたフルマーの最大の武器は、時速95マイル(約152.8キロ)前後の重いストレートと、切れ味鋭いスライダーです。タイガースのアル・アビラGMは、「ジャスティン・バーランダーのデビュー当時を思い出させる」と大絶賛。2011年にサイ・ヤング賞とMVPをダブル受賞した球界のエースと比較されるほど、フルマーの才能は高く評価されています。突如現れた驚異の新人、フルマーは今後も要注目のピッチャーです。

 そして最後は、ボルチモア・オリオールズのザック・ブリットンを挙げたいと思います。彼は2006年にドラフト3巡目・全体85位でオリオールズから指名を受けた28歳の左腕クローザーです。2014年に37セーブ、そして2015年も36セーブを挙げているのですが、日本での知名度が低いので今回あらためて紹介させてください。

 なぜならば、今シーズンのブリットンはあまりにも特筆すべき活躍を見せているからです。開幕から左投手としてメジャー記録となる38セーブ連続成功をマークし、5月5日以降は43試合の登板で41イニング3分の1を投げて自責点ゼロ。これは、1913年以降でメジャー最高の記録です。現在ア・リーグ1位の38セーブを挙げており、防御率0.53という恐ろしい数字を残しています。

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