モーガンも発見! メキシカンリーグで奮闘する懐かしの助っ人たち (4ページ目)

  • 阿佐智●文・写真 text&photo by Asa Satoshi

「とにかくブレーキングボール(カーブ)が多いね」とはハーパーのメキシカンリーグの投手評だ。これに加えて、ツーシームや落ちる球も多いとモーガンは言う。

 ただ、好投手がいれば、たちまちメジャーにもっていかれるという事情もあり、メキシカンリーグはとにかく投手陣がどこも手薄だ。先発投手はよほどのことがない限り何点取られても5回までは投げるし、リードを許して仕方なくマウンドに送るピッチャーはいつ試合が終わるのだろうと思うほど打ち込まれる。

 このような中で残す成績は額面通りに受けとるべきではない。そういう意味では、昨シーズン.346、41ホーマーという成績を残し、鳴り物入りで楽天入りしたジャフェット・アマダーの現状は日本とメキシコのレベルの差に苦しんでいるように見える。

 しかし、昨シーズン指導者として彼を見続けてきたマシーアスは、自身の経験も踏まえ、アマダーの実力に太鼓判を押す。

「アマドール(アマダーはメキシコでこう発音する)はメキシコ特有の緩い変化球だけでなく、ツーシームのような速い変化球にも対応できる。150キロ近い速球に対しても、こっちでもきちんと打ち返していたからね。日本で数字を残せてないのはケガで出場できてないからだろ? チャンスをもらえば、きっと活躍できるよ」

 メキシカンリーグの報酬は、トップ選手でも月100万円ほどだという。約5カ月のシーズンで稼げる額は日本の二軍クラスの選手よりはるかに低い。それでも、メジャーや日本では盛りを過ぎたベテラン選手は、メキシコでのプレーを選ぶ。

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