奮闘する前田健太に援軍。
ドジャース大幅補強で逆転優勝なるか

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

 ただ、東地区は2位のマイマミ・マーリンズ、3位のニューヨーク・メッツも積極的なトレードで追い上げを図ろうとしています。6月30日にサンディエゴ・パドレスからクローザーのフェルナンド・ロドニー(1勝3敗18セーブ・防御率2.40)を獲得して中継ぎに据えていたマーリンズは、7月30日にもふたたびパドレスから先発右腕のアンドリュー・キャッシュナー(4勝8敗・防御率4.98)を手に入れました。

 首位ナショナルズから7ゲーム差をつけられていますが、13年ぶりのプレーオフ進出に向けて、マーリンズはまだあきらめていません。イチロー選手も所属しているので、日本人ファンとしてはワイルドカードで食い込むことを期待したいところです。

 同じくプレーオフをあきらめていないメッツも、弱点だった打線をトレードで補いました。今シーズンのメッツはチャンスにめっぽう弱く、得点圏打率.204はメジャー30球団で最低の数字。そこで8月1日、シンシナティ・レッズから左の強打者ジェイ・ブルース(打率.259・27本塁打・84打点)を獲得したのです。

 今シーズンのブルースは得点圏打率.344を誇り、トレード時点での打点はナ・リーグ1位でした(現在2位)。シーズン中に打点トップの選手がトレードで移籍するのは、メジャー史上初めての出来事。昨年もメッツはトレード期限ぎりぎりにデトロイト・タイガースからヨエニス・セスペデスを獲得し、大幅な得点力アップで一気にリーグ優勝を掴み取りました。今回のブルース獲得は、まさにその再現を狙っているのでしょう。これから終盤にかけて、メッツも大いに暴れてくれそうです。

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