オールスター注目。ナックルボーラーの球を
捕れるヤツはいるのか

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

 そしてフタを開けてみると、現在17試合に先発して10勝5敗。ア・リーグ2位の防御率2.68をマークし、さらにリーグ最多タイの3完投と、エースのデイビッド・プライスをしのぐ成績を残しています。

 ライトにとって最大の武器は、相手バッターを翻弄するナックルボールです。それを習得する過程には、ふたつの大きな出会いがありました。

  まずは2011年、インディアンスでマイナー生活を送っていた時代です。インディアンス球団社長のマーク・シャパイロが、旧友であるトム・キャンディオッティに「ライトのピッチングを見てもらえないか?」と相談したのがキッカケでした。キャンディオッティはご存知のとおり、メジャー16年間で通算151勝 を挙げたナックルボーラー。その彼がライトのピッチングを見るなり、「今まで見てきたなかで最高のナックルボールだ」と絶賛し、それに自信を深めたライトは本格的にナックルを投げるようになりました。

 そしてもうひとつは、ティム・ウェイクフィールドとの出会い。ウェイクフィールドは現役時 代にレッドソックスなどで活躍し、通算200勝をマークした球史に名を残すナックルボールの使い手です。引退後はレッドソックスの殿堂入りも果たし、現在はチームのコンサルタントや、地元ボストンのテレビ局で解説もしています。

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