前田健太も候補?現代のメジャー「精密機械」は誰だ? (3ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu  photo by AFLO

 さらに、グレインキーとマダックスの類似点を挙げるならば、「長持ちする」点だと思います。グレインキーが昨シーズンまで在籍していたドジャースのピッチングコーチ、リック・ハニカットはマダックスとの類似点をこのように語っています。「グレインキーは年々レベルアップしている。40代になってもマダックスと同じように投げることができるだろう」。マダックスは36歳から42歳で引退するまで、7年間で98勝81敗・防御率3.92という成績を残し、衰えを感じさせないピッチングを披露していました。

 グレインキーは現在32歳。すでに通算2000イニング以上を投げています。それでも6年もの長期契約を結べたのは、今後も長く活躍できるピッチャーだと判断されたからでしょう。昨年12月にドジャースの特別補佐に就任したマダックスは、「グレインキーのピッチングは見ていて楽しい。自分と比較されても不思議ではない」と高く評価していました。グレインキーは「現代の精密機械」として、これからさらに進化しそうです。

 一方、ア・リーグのなかで「マダックスの後継者」を探すなら、クリーブランド・インディアンスのコーリー・クルーバーの名を挙げたいと思います。2014年に18勝9敗・防御率2.44、ア・リーグ2位の269奪三振をマークし、そのシーズンの最多勝とサイ・ヤング賞を受賞した30歳の右腕です。

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