通算3000本安打と並ぶ偉大な記録。イチローあと「25」で歴代7位 (3ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu  photo by Getty Images

【3】 アレックス・ロドリゲスが「ルース越え」したときの反応は?

 ニューヨーク・ヤンキースの"A・ロッド"ことアレックス・ロドリゲスが、通算700本塁打まであと13本に迫っています。この大台を越えているのは、バリー・ボンズ(762本)、ハンク・アーロン(755本)、ベーブ・ルース(714本)の3人のみ。A・ロッドは現在メジャー歴代4位の687本塁打をマークしているので、かつて「不滅の大記録」と言われたルースの記録にも、あと27本と射程距離に入ってきました。

「伝説のホームラン王」の記録を抜くということは、アメリカ人にとって非常に大きな出来事です。しかも、ヤンキースの選手として達成することが、メジャー史において重要な意味を持ちます。デレク・ジーターがピンストライプのユニフォームで通算3000本安打を達成したときのように、「ルース越え」した瞬間は全米中が大変な騒ぎになるでしょう。

 ただ、そのときの観客がどんな反応をするのかも注目です。かつて、薬物疑惑のあったボンズがルースの記録を抜いたときは、賞賛よりブーイングのほうが多くを占めていました。同じく薬物問題を抱えるA・ロッドがルース越えをしたとき、温かい反応をしてくれるのか、否か――。

 しかしながら、昨シーズンのA・ロッドは1年間の休養明けながら33本塁打をマークするなど、しっかりと結果を残しました。しかも40代で成し遂げた記録なので、ファンも優しい目で大記録を賞賛してくるのではないでしょうか。

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