MLB戦力補強分析。オフの「勝ち組」「負け組」・ナ・リーグ編 (2ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu  photo by Getty Images

 一方、8年総額1億8400万ドル(約205億2000万円)で契約したヘイワードは、過去3度のゴールドグラブ賞に輝いたメジャー有数の外野手です。走・攻・守に優れた「ファイブツール・プレーヤー」で、昨シーズンは打率.293・13本塁打・60打点・23盗塁をマークし、カージナルスの地区優勝に大きく貢献しました。まだ26歳と若く、さらに飛躍する可能性を秘めている逸材です。

 それらに加えて、カブスは昨年世界一に輝いたカンザスシティ・ロイヤルズからも貴重な戦力を獲得しました。ユーティリティー・プレーヤーとして評価の高いベン・ゾブリストです。34歳のゾブリストと4年総額5600万ドル(約62億4000万円)で契約を結んだことからも、いかに彼の存在を重要視しているかがわかります。

 昨シーズンのカブスは、若手有望株の活躍で一気に躍進しました。リーグ全体3番目の勝率をマークし、中地区3位ながらリーグチャンピオンシップシリーズまで進出。そんな勢いのある若いチームに、ラッキーやゾブリストといったワールドシリーズ制覇の経験を持つベテランが加わりました。

またキャンプイン後には、ボルチモア・オリオールズへのFA移籍が濃厚だった外野手のデクスター・ファウラーとも再契約。空くはずだった穴も埋まったことで、カブスは攻守ともに充実した戦力となりました。もちろん、マイナー契約の川﨑宗則選手の存在も見逃せません。キャンプでいきなり歌を熱唱してチーム内の雰囲気を盛り上げるなど、早くもカブスの一員として溶け込んでいます。

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