MLB若手有望株。これがマエケンと新人王を争うライバルだ (3ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu  photo by AFLO

 そして3人目に挙げたい若手は、フィラデルフィア・フィリーズのJ.P.クロフォード(21歳)という遊撃手です。彼の父はカナディアンフットボールの元選手で、従兄弟は4度の盗塁王に輝いたカール・クロフォード(ロサンゼルス・ドジャース)。アスリートの血を引く彼は、2013年のドラフト1巡目・全体16位でフィリーズに入団しました。

 アベレージヒッターのクロフォードは選球眼に秀でており、マイナー時代は通算283試合に出場して160個ものフォアボールを記録。その際、三振は163個しか喫しておらず、フォアボールと三振の比率1:1はメジャーでも重宝されると思います。まだダブルAまでの経験しかありませんが、今シーズンはトリプルAを飛び越えて一気にメジャーデビューするのではないでしょうか。

 一方、ピッチャーで注目したい若手をふたり紹介します。まずひとりは、ニューヨーク・メッツのスティーブン・マッツ(24歳)です。2009年のドラフト2巡目・全体72位でメッツに入団したマッツですが、プロ入り直後にトミー・ジョン手術を受けることになり、最初の3年間はまったく登板がありませんでした。

 しかし、昨年6月28日にメジャーデビューを果たすと、6試合の先発で4勝0敗・防御率2.27をマークし、チームのプレーオフ進出に大きく貢献。さらにポストシーズンでは、ディビジョンシリーズ、チャンピオンシップシリーズ、そしてワールドシリーズで合計3試合に先発し、防御率3点台という素晴らしいピッチングを披露しました。

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