前田健太を欲しがっているメジャー球団、それぞれのチーム事情 (4ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu  小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 また、バッター有利の本拠地球場を持つコロラド・ロッキーズも、エース級の先発投手をふたりほど欲しい状況です。この地区のライバルは、AT&Tパーク(ジャイアンツ)、ドジャースタジアム(ドジャース)、ペトコ・パーク(パドレス)と、メジャー屈指のピッチャー有利な球場ばかり。敵地で対戦する機会も多いので、前田投手にとって悪いチームではありません。ただ、ポスティングに積極的ではないので、ロッキーズも移籍先候補としての確率は高くないようです。

 現地報道では、「前田投手は西海岸でのプレーを希望している」というニュースも流れました。となれば、ア・リーグ西地区という線もアリかもしれませんが、本命と言えるチームはまだ見当たりません。

 オークランド・アスレチックスはエースのソニー・グレイ(14勝7敗・防御率2.73)に次ぐ先発投手を探していますが、ボブ・メルビン監督は「ベテランが欲しい」ようですし、岩隈投手が抜けたマリナーズもボストン・レッドソックスからウェイド・マイリー(11勝11敗・防御率4.46)をトレードで獲得し、その穴を埋めました。

 テキサス・レンジャーズは、トミー・ジョン手術明けのダルビッシュ有投手に無理なピッチングをさせられないので、1番手のコール・ハメルズ(13勝8敗・防御率3.65)、2番手のデレク・ホランド(4勝3敗・防御率4.91)に次ぐ3番手が欲しいところでしょう。ただ、こちらもトレードでの補強を模索しているようなので、前田投手が加わる可能性は低いと言わざるを得ません。

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