ロイヤルズを30年ぶりの世界一に導いた「3人のキーパーソン」 (3ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu  photo by AFLO

 そのなかでもポストシーズンでもっとも輝いていたのは、キャッチャーのサルバドール・ペレスではないでしょうか。現在25歳ながら、今年もゴールドグラブ賞を受賞すれば3年連続となり、いまやリーグを代表するキャッチャーのひとりと言えるでしょう。その証拠にこの3年間、ポストシーズンも含めてペレスが守ったときの投手防御率3.43は、7年連続ゴールドグラブ受賞中のヤディアー・モリーナ(セントルイス・カージナルス/投手防御率3.03)に次ぐメジャー2位の好成績です。

 さらにペレスがすごいのは、過去2年間にキャッチャーとして出場したイニング数でメジャー史上最多記録(2724イニング)をマークしたことでしょう。1967年~1968年にシカゴ・カブスで「アイアン・キャッチャー(鉄人捕手)」と呼ばれたランディー・ハンドリー(2704イニング)のメジャー記録を更新しました。しかも昨年はシーズン後も日米野球でプレーしていたので、ほとんど休んでいません。

「強いチームには必ず良いキャッチャーがいる」とよく言われますが、ロイヤルズの「守備」において、ペレスはもっとも欠かせない存在です。ワールドシリーズではその活躍が認められ、MVPを受賞しました。彼がいるかぎり、ロイヤルズは常勝軍団であり続けると思います。

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