ナ・リーグ激戦必至。ドジャース「最強2枚看板」に弱点はあるか? (2ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu  photo by AFLO

 しかしながら、ひとつだけ不安要素があります。それは、カーショウのポストシーズン成績が通算1勝5敗と、大きく負け越している点です、特に昨シーズン、シーズンMVPとサイ・ヤング賞のダブル受賞を果たしたカーショウは、セントルイス・カージナルスとのディビジョンシリーズで2試合に先発し、0勝2敗・防御率7.82という信じられない投球内容でした。カーショウにとっては昨年の悪夢を振り切れるかどうかの正念場となります。

 対するメッツは、若い先発投手陣が大きな武器です。エースとして君臨する26歳のマット・ハービー(13勝8敗)、ディビジョンシリーズ第1戦で先発する27歳のジェイコブ・デグロム(14勝8敗)、そして23歳のルーキー右腕ノア・シンダーガード(9勝7敗)と、若い豪腕投手を擁しています。ドジャースが誇る2枚看板に対し、メッツの若い豪腕たちがどこまで対抗できるかがポイントとなるでしょう。

 ひとつ気になるのは、2013年にトミー・ジョン手術を受けたエースのハービーです。2014年は一度も登板することなく、今シーズンはいきなりレギュラーシーズンで189イニング3分の1を投げました。彼の代理人のスコット・ボラスは「180イニング以上投げさせるな」とチームに苦言を呈していますが、今のところディビジョンシリーズ第3戦で先発するようです。無理はさせられないと思いますので、ハービーの起用方法は不安材料と言えるかもしれません。

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