【MLB】初のタイトル奪取を狙う「打撃部門」のすごい新顔たち (5ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu  photo by AFLO

 そして今年2月にはレッズと2年総額1200万ドル(約14億4000万円)で契約を延長すると、その期待に応えるように、シンシナティで開催された今年のオールスターには地元選手として唯一選ばれ、ホームラン競争でも優勝しました。現在、ナ・リーグの本塁打争いでフレイジャーは、1位のブライス・ハーパー(ワシントン・ナショナルズ)に1本差の29本塁打(2位タイ)。本塁打王のタイトルは十分に射程距離の範囲です。

 現在29歳のフレイジャーは、2012年から3年連続で100三振以上を喫するなど、荒削りな面もあります。ただ、レッズ選手の本塁打王は1978年のジョージ・フォスター以来誕生していないので、チームナンバー1の人気を誇るフレイジャーが初タイトルを獲れば、地元は大いに沸くことでしょう。

 そしてもうひとりの注目選手は、コロラド・ロッキーズのノーラン・アレナドという24歳の三塁手です。彼は本塁打王だけでなく、打点王も狙える位置につけています。現在、29本塁打はフレイジャーと並ぶナ・リーグ2位タイ、86打点はポール・ゴールドシュミット(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)と並んで1位タイです。

 2009年にドラフト2巡目全体59位でロッキーズから指名を受けたアレナドは、デビュー当初は守備で注目を集めた選手でした。2013年〜2014年と2年続けて三塁手としてゴールドグラブ賞を受賞。ルーキーが三塁手として同賞に輝いたのは、ナ・リーグ初の快挙だったのです。

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