後半戦スタート。日本人メジャーリーガーたちが優勝争いに参戦 (4ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu  photo by AFLO

 シーズン前半のジャイアンツは、一時首位に立つほどの勢いがありました。しかし5月末から14勝23敗という大不振に陥り、さらに1番バッターの青木宣親選手が右足ひ骨の骨折で故障者リスト入り。その結果、ライバルのドジャースにリードを許してしまいました。

 ただ、もうじき青木選手が戦列に復帰するので、今後どれくらい巻き返せるかが注目です。今シーズンの青木選手は打率.317・出塁率.383と、かつて自身が目標としていた「打率3割・出塁率4割」の数字に迫る成績を残しています。ジャイアンツが再びドジャースに肉迫するためには、青木選手の活躍は欠かせません。戦線復帰後の青木選手のバッティングに期待したいと思います。

 一方、ドジャースもそう簡単に首位の座を明け渡すことはさせないでしょう。今シーズンは特に、先発投手陣の出来がすばらしい。その中でも特筆すべきは、ザック・グレインキーのピッチングです。現在メジャーで唯一、防御率1点台(1.30)をマークしており、ここ6試合(43イニング3分の2)すべてを無失点で抑えています。このピッチングを続ければ、2009年以来2度目となるサイ・ヤング賞を受賞するのではないでしょうか。シーズン後半戦、ジャイアンツとの直接対決は7試合ありますので、両チームの激突は必見です。

 そして後半戦の見どころの最後は、イチロー選手を取り上げたいと思います。注目は、日米通算の安打数で「球聖」タイ・カッブのメジャー記録(4191安打)を、残り17本で抜く瞬間です。現在、イチロー選手は日米通算4174安打(日本=1278本、メジャー=2896本)をマークしているので、この大記録を抜くときはアメリカで大きなニュースになると思います。

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