今年のワールドシリーズは「マーリンズ対マリナーズ」? (3ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu  photo by AFLO

 というのも、新戦力が増えた今年のマーリンズは、20代の若き才能あふれる選手が多くを占めているからです。言い換えると、彼ら若手を引っ張るベテランの存在が、これまでのマーリンズには不足していました。イチロー選手は若手の良きお手本になることでしょう。将来の殿堂入りが確実視されているレジェンドを間近で見ることは、他の選手にとって大きな財産となるに違いありません。

 特に注目は、外野を守る若きスター候補生たちです。すでにブレイクした25歳のスタントンだけでなく、残るふたりのレギュラー外野手も今年のキャンプで評価をぐんぐん伸ばしています。まず、センターを守るドミニカ出身のマーセル・オズナは、昨年フルシーズン1年目の24歳。今年のキャンプでは好調ぶりをアピールしており、今年はホームラン30本~40本を打ちそうだと言われています。

 レフトのクリスチャン・イエリッチも、メジャーでの実績は1年半ほどの23歳。しかし、このキャンプ中に7年総額4957万ドル(約59億4000万円)で契約を延長し、周囲を驚かせました。あまり実績のない若手にこれほどの長期契約をオファーするのは画期的なことです。その理由について、マーリンズのマイク・レドモンド監督は、「彼は将来の首位打者候補だから」と大絶賛。ア・リーグで首位打者に3度輝いているジョー・マウアー(ミネソタ・ツインズ/2004年~)を彷彿とさせると評価しています。

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