今年のワールドシリーズは「マーリンズ対マリナーズ」?

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu  photo by AFLO

 それでも今オフ、北米プロスポーツ史上最高額の13年総額3億2500万ドル(約374億円)で契約して注目を集めると、キャンプインから順調な仕上がりを見せています。「今年はホームラン50本の大台に乗せるのでは?」と期待され、関係者の間ではナ・リーグMVPの最有力候補と言われています。

 ふたつ目は、若きエースのホセ・フェルナンデスの復帰です。キューバ出身の豪椀右腕は、2013年に20歳でデビューするやいなや、いきなり12勝6敗・防御率2.19でナ・リーグ新人王に輝きました。サイ・ヤング賞投票でも3位に食い込むなど、まさに彗星のごとく現れた次世代エースです。しかし、昨年5月にトミー・ジョン手術を受けることになって戦線を離脱。マーリンズにとって、これほど大きな穴はなかったと思います。

 ただ、そのフェルナンデスが今年6月~7月、ついにカムバックする予定です。彼が帰ってくれば、昨年リーグ11位のチーム防御率3.78を上昇させることは間違いないでしょう。スタントンとフェルナンデス、メジャーを代表する投打の軸がそろうことで、マーリンズの期待値は一気に上がっています。

 そして3つ目は、やはりイチロー選手の存在でしょう。彼に期待を寄せているのは、我々日本人ファンだけではありません。今オフ、マーリンズは多くの選手を獲得して戦力を大幅にアップさせましたが、その中でもイチロー選手の存在は際立って重要視されています。

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