【MLB】バッターが豊作。2015年の若手有望株ベスト10!

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu  photo by Getty Images

 2014年はシングルAとダブルAでプレイしていましたが、手首のケガや、守備で他の外野手と衝突して脳震とうになるなど、計31試合しか出場できませんでした。また、オフシーズンに行なわれるアリゾナ・フォールリーグでも指を骨折し、不運の重なったシーズンとなったのです。しかし、それにもかかわらず、バクストンのトッププロスペクトの評価はまったく落ちませんでした。近い将来、メジャーで打率3割・30本塁打・30盗塁――いわゆる「トリプルスリー」を達成し、さらにはゴールドグラブ賞の常連にもなるのではと嘱望されています。

第1位
クリス・ブライアント(シカゴ・カブス/23歳/三塁手/右投右打)

 ブライアントは2013年のドラフト1巡目全体2位でカブスに指名されたパワーヒッターです。その年のアリゾナ・フォールリーグでMVPに輝き、2014年はダブルAとトリプルAでリーグ最多となる合計43本塁打をマーク。その驚異的な活躍により、ブライアントは一躍、脚光を浴びました。

 今年の5月ごろには、早くもメジャーに昇格するだろうと言われています。そこでレギュラーを掴めば、ナ・リーグの新人王候補に間違いなく名乗りを挙げることでしょう。タイプ的には、かつてエンゼルスなどで活躍し、2000年には本塁打王にも輝いたトロイ・グロースに似ていると評されています。メジャー屈指の強打の三塁手として、ブライアントの名前が日本に知れ渡る日も遠くないと思います。

プロフィール

  • 福島良一

    福島良一 (ふくしま・よしかず)

    1956年生まれ。千葉県出身。高校2年で渡米して以来、毎年現地でメジャーリーグを観戦し、中央大学卒業後、フリーのスポーツライターに。これまで日刊スポーツ、共同通信社などへの執筆や、NHKのメジャーリーグ中継の解説などで活躍。主な著書に『大リーグ物語』(講談社)、『大リーグ雑学ノート』(ダイヤモンド社)など。■ツイッター(twitter.com/YoshFukushima

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