自宅でバスケ? メジャーリーガーの最新自主トレ事情 (3ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu  photo by AFLO

 そのミニキャンプを一躍有名にさせたのが、ボルチモア・オリオールズです。4年連続4回目となる今年は、フロリダ州サラソタで1月12日から14日にかけて行なわれました。ミニキャンプの最大のメリットは、監督やコーチ陣が選手たちのコンディションをいち早くチェックでき、本番のキャンプに向けてトレーニング計画を立てられる点です。近年のメジャーはオフに選手の入れ替えが激しく、特に移籍してきた若手の情報が不足がち。それを少しでもカバーするために、わずか数日ながらミニキャンプを行なっているのです。

 実際、オリオールズはここ数年、シーズン開幕から好スタートを切っており、昨年は17年ぶりの地区優勝も果たしました。また、オリオールズのバック・ショーウォルター監督も、「ミニキャンプの効果が近年の成功につながっている」と語っています。このように結果を残しているので、今後は他球団も追随してミニキャンプを積極的に実施していくでしょう。

 今年もベースボールの季節が始まろうとしています。自主トレを積んだメジャーリーガーがどんな仕上がり具合でグラウンドに帰ってくるのか、2月のキャンプインが楽しみです。

プロフィール

  • 福島良一

    福島良一 (ふくしま・よしかず)

    1956年生まれ。千葉県出身。高校2年で渡米して以来、毎年現地でメジャーリーグを観戦し、中央大学卒業後、フリーのスポーツライターに。これまで日刊スポーツ、共同通信社などへの執筆や、NHKのメジャーリーグ中継の解説などで活躍。主な著書に『大リーグ物語』(講談社)、『大リーグ雑学ノート』(ダイヤモンド社)など。■ツイッター(twitter.com/YoshFukushima

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