2014年総括。メジャーリーグを揺るがした5つの衝撃

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu photo by AFLO

 また、9月27日~28日にボストンで行なわれたシーズン最後の2試合でも、感動的な場面がありました。その日の打順は、『1番・イチロー、2番・ジーター』。オールスターゲームでも過去5回組んだことのある「ア・リーグの名1・2番コンビ」が、最後に再び顔をそろえたのです。ジーターのラストゲームにふたりを並べたのは、ジョー・ジラルディ監督の粋な計らいでしょう。

 ピンストライプのユニフォームを着てふたりがコンビを組む、最後の1番・2番――。個人的には今年一番、印象に残った出来事です。イチロー選手は、いつもは捨てるラインナップカードを今回は記念に取っておいた、と語っていました。

 イチロー選手とジーター、ふたりはヤンキースを離れることになろうとも、いずれはニューヨーク州のクーパーズタウンにある野球殿堂で再会します。将来殿堂入りする1・2番コンビでのラストゲームは、お互いにとっても感慨深いものだったのではないでしょうか。素晴らしいフィナーレだったと思います。

プロフィール

  • 福島良一

    福島良一 (ふくしま・よしかず)

    1956年生まれ。千葉県出身。高校2年で渡米して以来、毎年現地でメジャーリーグを観戦し、中央大学卒業後、フリーのスポーツライターに。これまで日刊スポーツ、共同通信社などへの執筆や、NHKのメジャーリーグ中継の解説などで活躍。主な著書に『大リーグ物語』(講談社)、『大リーグ雑学ノート』(ダイヤモンド社)など。■ツイッター(twitter.com/YoshFukushima

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