2014.07.26

MLBに一石を投じた「ダルビッシュ発言」の意義

  • 笹田幸嗣●文 text by Sasada Koji
  • photo by USA TODAY Sports/AFLO

 中4日での登板を続けることが、トミー・ジョン手術につながるとダルビッシュは訴える。じつは、日本人先発投手のほとんどが同じ意見を持っている。

 ダルビッシュが言うように、ロースター枠を現在の25人から増やせば、チームの総年俸額は上がる。これは経営陣にとっても簡単に受け入れられる話ではない。

 その一方で、メジャーの選手の中には、中4日を問題視しない投手たちもいる。レッドソックスの左腕エース、ジョン・レスターの意見はこうだ。

「僕は中4日の休養で十分だ。ヒジに関してだが、中4日の間でケアも強化もしっかりできている。中4日以上の休養がベターと感じる投手がいても不思議ではないが、僕自身はまったく必要性を感じていない」

 ケガをするかしないかは個人差もあるだろうが、メジャーでトミー・ジョン手術が増え続けているのは事実。選手がケガをしないために何をすべきか、もっと積極的に話し合うべきだろう。

 今回のオールスターでは、NPB(日本野球機構)の熊崎勝彦コミッショナーとMLBの次期コミッショナーと噂されるロブ・マンフレッドCOO(最高執行責任者)が会談の場を持った。そこでマンフレッド氏の方から、日本球界の投手の現状や、ボールやマウンドについて説明を求めてきたという。これらのことからも、MLBが真剣にこの問題に取り組もうとしていることがよくわかる。

 もちろん、ダルビッシュが投じた言葉の意義は大きい。

「もっと議論しなきゃいけない。みんなで話し合うべきです」

 野球界にとって最大の財産は選手である。オーナー陣、選手会、それぞれの立場で活発な議論を展開してほしいと思う。

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