オリオールズに20歳の新星出現。A・ロッドの再来か? (2ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by Getty Images

 そして2013年。セグラはオープン戦から完全にレギュラーの座を獲得します。さらに開幕当初は8番だった打順も、その後、驚異的なペースでヒットを打ちまくって2番に昇格。24試合に出場した4月の成績を見ると、ナ・リーグ2位の打率.367を記録しています。また、走塁でも能力をいかんなく発揮し、チームトップの7盗塁をマーク。その結果、セグラはチームの月間MVPに輝きました。

 今シーズン、ブルワーズは開幕10試合で2勝8敗と大きく出遅れたのですが、そこから勝率5割まで戻せたのは、間違いなくセグラの活躍のおかげでしょう。青木選手が欠場した試合では1番を打つなど、ブルワーズ打線の先陣を切ってダイヤモンドをかき回しています。今後も青木選手との1・2番コンビで大いに暴れまわってくれそうなニューカマーです。

 そしてもうひとり、2013年にブレイクした新たなスター候補を紹介しましょう。それはボルチモア・オリオールズの三塁手、マニー・マチャドという20歳の右打者です。マイアミで生まれ育ったマチャドは、ブライス・ハーパー(ワシントン・ナショナルズ)に次ぐ高校生野手として注目を集め、2010年、ドラフト1巡目全体3位でオリオールズに入団します。当時はショートストップとしてマイナーでプレイし、オリオールズの先輩カル・リプケン・ジュニアや、アレックス・ロドリゲス(ニューヨーク・ヤンキース)のような大型遊撃手として期待されました。

 実際、マチャドはA・ロッドの自宅からクルマで30分ほどの場所で育ち、自身も部屋にA・ロッドのポスターを張るほどの大ファン。本人も幼少時代からA・ロッドのようなプレイヤーを目指していました。そして2012年8月9日、わずか20歳1ヵ月でメジャーデビュー。ただ、オリオールズのショートには昨年ゴールドグラブ賞に輝いたJ.J.ハーディがいるので、メジャーでは三塁手として登場しました。

 デビューした昨年8月といえば、オリオールズが15年ぶりのプレイオフ出場をかけて戦っている真っ只中。そんな張り詰めた状況でマチャドは51試合に出場し、7本塁打・26打点・長打率.445という素晴らしい結果を残しました。また、プレイオフの舞台でもホームランを打つなど、チームの勝利に貢献したのです。

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