【MLB】残留か、放出か。スーパースター、A・ロッドの厳しい現実 (3ページ目)

  • 笹田幸嗣●文 text by Sasada Koji
  • photo by Getty Images

 途中、ヤンキースのビートライターたちは、「左投手限定起用という選択肢はないのか?」と執拗に食い下がったが、ジラルディ監督は「エブリデイ・プレイヤーだ」とレギュラーであることを強調した。

 ニューヨークのテレビ局(ニューヨーク1)はこの会見を生放送で伝え、そして最後にリポーターは次のように締めくくった。

「サバシアが左ひじの手術をし、ジーターも開幕に間に合うのかわからない。その上、黒田、イチロー、ぺティット、スイッシャーら多くの選手がフリーエージェントになる。そのヤンキースが下した大きな決断は、来季の三塁手がロドリゲスということです」

 嘲笑を浮かべながらのリポートは印象的だった。

これまでロドリゲスは、MVP3回、首位打者1回、本塁打王5回、打点王2回を獲得するなど、誰もが認めるスーパースターだった。だが、ここにきて高額契約、成績低下に加え、試合中に起こしたスキャンダル……。「ヤンキースを愛している。このチームでずっとプレイしたい」と残留を懇願するロドリゲスだが、その姿にスーパースターの面影はなかった。現在、ロドリゲスの置かれている状況は非常に厳しいが、果たして再び輝きを取り戻すことはできるのか。去就も含め、これからのロドリゲスに注目したい。

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