【MLB】「もはや完全試合も夢じゃない」。NYメディアが報じたダルビッシュ有 (2ページ目)

  • 笹田幸嗣●文 text by Sasada Koji
  • photo by AFLO

 また、ダルビッシュのピッチングに普段は手厳しいニューヨークのメディアも賛辞を惜しまなかった。

 ニューヨーク・タイムズ紙(電子版)は2失点の好投を見せたヤンキースの黒田博樹も評価した上で"Two Japanese Starters: One Good, One Great"、「ひとりの日本人投手は良く、もうひとりはもっと素晴らしかった」と見出しをつけた。

 ESPN電子版は、ヤンキースがダルビッシュの入札に参加したものの、入札額がレンジャーズの5170万ドル3411ドル(約42億円)に遠く及ばない1500万ドル(約12億円)だったことに加えて、キャッシュマンGMが当時、「入札額は適性価格」と語ったことを踏まえた上で、「この日の結果がわかっていたら、キャッシュマンGMも獲得を本気で目指していたのでは......」と皮肉った。

 そして最後に、メジャーリーグに関わる多くの日本人記者が感じたことがあった。その見解とまったく同じ書き出しで記事を綴ったのが、ニューヨーク・ポスト紙(電子版)だ。

「もし、ダルビッシュ有がこの試合以上の投球をするのならば、今シーズン、完全試合を達成する投手はフィル・ハンバー(※)だけではなくなるだろう」
 
 ダルビッシュ有、25歳。彼は野茂英雄、イチローに続き、「日本人ここにあり!」というファンの夢を叶えてくれる存在になるかもしれない。次回登板は現地時間4月30日のトロント・ブルージェイズ戦。

※4月21日(現地時間)のマリナーズ戦で完全試合を達成したホワイトソックスの投手

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