【MLB】マリナーズ対アスレチックスは、イチローの第1打席に注目!

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by Getty Images

イチローと川崎宗則は、記念すべき日本での開幕戦で好スタートをきれるかイチローと川崎宗則は、記念すべき日本での開幕戦で好スタートをきれるか 2000年の初開催から今回で4度目となる日本でのメジャーリーグ開幕戦が、3月28日と29日、東京ドームにて行なわれます。シアトル・マリナーズとオークランド・アスレチックスとの対戦は、2003年に一度予定されていたものの、イラク戦争の影響で情勢が悪化したため中止となりました。今年、ようやく9年越しの夢が実現します。

 もちろん一番の興味は、日本人メジャーリーガーがどんなプレイを見せてくれるかでしょう。2004年にはニューヨーク・ヤンキースの松井秀喜選手が開幕2試合目に凱旋アーチとなるツーランホームランを放ち、2008年にはボストン・レッドソックスの松坂大輔投手が開幕投手を務め、5回2失点と好投しました。また、この試合ではリリーフで登板した岡島秀樹投手が勝利投手となるなど、毎回、日本人選手が大活躍しています。

 そして2012年は、イチロー選手がメジャー12年目で初の凱旋試合となります。今年は入団以来不動だった1番から、3番へと打順が変更になりました。シーズン連続200本安打は途絶えましたが、今年はメジャー新記録となる11度目の大記録到達なるか、その記念すべき1本目のヒットを日本で見られるのかも注目です。

 28日の開幕戦は、1回表にイチロー選手の打順が回ってきます。第1打席は、絶対に見逃さないでください。これまで幾度となく、特別な試合になると、イチロー選手は初回の第1打席でホームランを狙ったと言われています。ただ、アスレチックスの開幕投手を務めるブランドン・マッカーシーは、実に曲者なピッチャーです。イチロー選手が最も苦手とするカッターやシンカーを武器に、昨年の対戦では14打数3安打と、イチロー選手を抑え込みました。イチロー選手がいかにマッカーシーを攻略するのか、2012年最初の打席から目が離せません。ちなみに、第2戦目に先発するアスレチックスのバートロ・コロンとは、通算打率3割と分がいいんです。コロンがサイ・ヤング賞に輝いた全盛期に、先頭打者ホームランも打ったことがあります。はたして『3番イチロー』は彼らエースに対し、どんなバッティングを披露するのでしょうか。

 そしてもうひとりの注目選手といえば、やはり川崎宗則選手でしょう。オープン戦で12試合に出場して打率.387と大活躍。そして走塁や守備でもアピールし、ライバルだったルイス・ロドリゲスを押しのけ、見事、開幕メジャーを勝ち取りました。開幕戦では、たとえスタメンで出られなくても代打や代走、守備要員として途中出場する可能性は大です。特にオープン戦では、右投手に対して打率.435(23打数10安打)と、高い数字を記録しました。右投手が出てくれば、同じ右打ちの9番ショート、ブレンダン・ライアンの代打として出場し、そのままショートを守る可能性も十分あります。川崎選手が日本開幕戦でデビューし、メジャー初安打を記録できるか大いに注目です。

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