怪物・佐々木麟太郎だけじゃない。神宮大会で見逃せない2022年のアマチュア球界を賑わせる大学・高校の逸材たち

  • 菊地高弘●文・写真 text & photo by Kikuchi Takahiro

巧みなバットコントロールで安打を量産する慶應義塾大の下山悠介巧みなバットコントロールで安打を量産する慶應義塾大の下山悠介この記事に関連する写真を見る ほかにも1年生ながら今秋リーグ戦で5勝0敗と大活躍し、将来性の高い坂口翔颯(さかぐち・かすが/國學院大)。勢いのあるストレートとキレのあるスライダーで勝負する神野竜速(かみの・りゅうどう/神奈川大3年)。打者に背中を見せてから快速球を投げ込む変則サイドの伊藤茉央(東農大北海道3年)も楽しみ右投手だ。

 打者では強打の慶應義塾大に下山悠介(3年)、廣瀬隆太(2年)と持ち味の異なる好打者がいる。

 下山は巧みなバットコントロールを武器として、3年秋までに東京六大学リーグ通算57安打、打率.298をマークする。インパクトに迫力が出てくれば、茂木栄五郎(楽天)タイプの好打者としてスカウト陣の評価も高まってきそうだ。

 廣瀬は今秋リーグ戦で3本塁打、通算6本塁打を放っている右の長距離砲。世田谷西シニア、慶應義塾高、慶應義塾大と2学年上の正木と同じルートを歩む。高いコンタクト能力も併せ持ち、残り2年間の大学生活でどこまで成長できるか。

 ほかにも強肩捕手の石伊雄太(近大工学部3年)、巧さにパワーが加わってきた外野手の中村貴浩(九州産業大3年)も猛アピールに期待したい。

 大学の部の第4試合にもなると空気は冷え込み、体の芯から冷えてくる。この寒さもまた明治神宮大会の醍醐味だが、選手も観戦者もくれぐれも風邪を引かないよう注意していただきたい。

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