本命なき「夏の甲子園」を予想してみた。軸は投打充実のイチローの母校か⁉︎

  • 田尻賢誉●文 text by Tajiri Masataka
  • photo by Ohtomo Yoshiyuki

 センバツ16強の広島新庄も投手力が充実している。センバツではボールボーイだった左腕の西井拓大が急成長。広島大会では全6試合に登板し、33イニングで5失点、41奪三振の快投を演じた。センバツの好投で一躍ドラフト候補に躍り出た右腕・花田侑樹、U-15日本代表左腕の秋山恭平が本来の力を発揮すれば、強力三本柱が完成する。

 課題だった攻撃力は、広島大会でチーム打率.367をマーク。伝統の機動力も健在で、チャンスを確実にものにして、投手陣で守り抜く野球ができればセンバツ以上の成績が期待できる。

 このほかにも青森大会で八戸学院光星、青森山田を逆転で破った弘前学院聖愛、センバツ8強で地力のある東海大菅生(西東京)、主砲・阪上翔也を筆頭にタレントがそろう神戸国際大付(兵庫)、和歌山大会決勝でプロ注目の市和歌山の小園健太を破った智弁和歌山、ドラフト上位候補の高知・森木大智を攻略した明徳義塾の戦いぶりからも目が離せない。

 2年ぶりとなる夏の甲子園を制するのはどこか。8月9日、いよいよ熱戦の火ぶたが切られる。

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