2021.08.06

超高校級右腕3人、高校通算70本塁打の強打者…夏の甲子園地方大会で散った20人の逸材

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro
  • photo by Ohtomo Yoshiyuki

「和製ランディ・ジョンソン」と話題になった身長191センチの大型左腕・羽田慎之介(八王子)は左ヒジのケガもあり、西東京大会で登板しないまま5回戦で敗退した。大器なのは間違いないとはいえ、今年に入ってプロスカウトに大きくアピールできなかった点が今秋のドラフト会議にどう影響するか。

 九州では、松本翔(真颯館)と泰勝利(神村学園)の両左腕が株を上げたものの、聖地には惜しくも届かず。松本は球質のよさと制球力の向上、泰は小柄ながら角度と球威のあるストレートを大いにアピールした。松本は福岡大会決勝で西日本短大付に0対5で敗れ、泰は鹿児島大会準決勝で鹿児島実に8対9と逆転サヨナラ負けを喫した。

 打者に目を移すと、右の強打者として関東で双璧を成す有薗直輝(千葉学芸)、吉野創士(昌平)はいずれも甲子園に駒を進められなかった。

 有薗を擁する新鋭・千葉学芸は今春の千葉王者に輝き、今夏も優勝候補筆頭だった。ところが、4回戦で千葉黎明の前に6対8で敗退。高校通算70本塁打を記録する有薗は徹底マークに遭いながら、8打数4安打とまずまずの結果を残した。

 吉野は大会前に腰痛を発症しており、今夏は本来の運んで飛ばすスイングは影を潜めた。埼玉大会では決勝戦まで進出したものの、浦和学院の前に4対10と完敗。高校通算56本塁打の長打力に成長の余地を残す身体もあり、将来性は高い。

 高校生野手の目玉になると思われた阪口樂(うた/岐阜第一)は、岐阜大会4回戦で海津明誠に1対2で敗戦。昨秋以降、公式戦で結果を残せていなかったが、今夏も10打数3安打5打点0本塁打とインパクトのある活躍は見せられなかった。

 捕手では、松川虎生(こう/市和歌山)、川上陸斗(福岡大大濠)、味谷大誠(花咲徳栄)とプロスカウトが熱視線を送る実力派が敗れ去った。

 中学時代から小園とバッテリーを組む巨漢捕手・松川は高校通算43本塁打の強打者でもある。今春センバツでは攻守に馬力を発揮し、今夏の和歌山大会でも2本塁打とらしさを見せた。