明徳義塾のエースを仙台育英の監督も賞賛。130キロ台の直球で圧巻の防御率を誇るわけ

  • 寺下友徳●取材・文 text by Terashita Tomonori
  • photo by Terashita Tomonori

 特に圧巻だったのは高知県大会の決勝戦。ドラフト上位候補の最速151キロ右腕・森木大智(高知3年)との対決で延長12回・170球を投げて日没引き分け再試合(1対1)に持ち込むと、中1日での再試合も105球で5安打完封。再試合は登板を回避した森木をして「さすが明徳義塾のエースと思った」と言わしめる堂々たるものだった。

 では、なぜ代木がこのような実績を残すことができるのか? その明確な答えは3月12日、意外なところから明らかになる。

【高校生離れした「クレバーさ」の秘訣】

 この日行なわれたのは3月19日のセンバツ初日第2試合を戦う明徳義塾と仙台育英の両監督によるオンライン対談。甲子園大会51勝の馬淵監督が「パワーもスピードも向こう(仙台育英)が上」と予防線を張るのに対し、中学軟式野球監督のトップランナーとして存在感を示し続け、2018年から母校・仙台育英の監督に就任した37歳・須江航監督は代木について、このように高い評価を与えた。

「代木くんは右打者へのカットボールが秀逸である点と、左打者に対する外(アウトコース)の出し入れが高校生レベルでない、社会人に近いクレバーさがある」

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