2021.03.17

2年ぶりのセンバツを制するのは?
野球指標から読み解く有力校はここだ!

  • 田尻賢誉●文 text by Tajiri Masataka
  • photo by Sankei Visual

 大会ナンバーワン投手の呼び声が高い最速152キロ右腕・小園健太を擁する市和歌山は、OPSが.800(全体27位)と打線に不安を残す。昨年秋、打率.529を残した主砲の松川虎生(こう)頼みなのが現状だ。投手陣も2番手以降が安定せず、小園にかかる負担は大きい。勝ち上がるには、どれだけ球数を抑えて投げ切れるかがカギになる。

 ダークホースは、県岐阜商広島新庄の2校。

 県岐阜商は1年からマウンドを経験している左腕エース・野崎慎裕(のりひろ)に加え、31回2/3を投げてわずか1四球の松野匠馬と左右のダブルエースを擁する。鍛治舎巧監督の方針で最速ではなく平均にこだわり、ともに安定して140キロ台をマーク。打線も大阪桐蔭との練習試合2試合で3本塁打を放ったプロ注目の捕手・高木翔斗を筆頭に全員がスイングスピード140キロを超えるなど強力だ。

 広島新庄は出場校中6位のK/BB(3.50)を記録。昨年秋、エースとして甲子園出場の原動力となった花田侑樹に加え、秋は不振だった元U−15日本代表左腕・秋山恭平が復調すれば全国でも屈指の投手陣となる。

甲子園のベンチ入り人数増はなぜ実現できない?>>

 ほかにもK/BBが4.50の好投手・代木大和を擁する明徳義塾(高知)も侮れない。初戦でぶつかる仙台育英相手に名将・馬淵史郎監督がどんな采配をするのかも見ものだ。

 投打とも上位の戦力を誇る東海大菅生(東京)は、昨年秋は故障により不出場だった主将の栄塁唯(さかえ・るい)が復帰して戦力アップ。エース左腕・本田峻也の出来次第で上位進出も十分にありえる。

 出場校中最高のOPS(1.162)に、最多となる15本塁打の健大高崎(群馬)は投手陣がどこまで踏ん張れるかがカギになりそうだ。

 さらには、1年夏から4番を打つプロ注目のスラッガー・前川右京を擁する近畿王者の智弁学園(奈良)、K/BBがナンバーワンの8.14を記録し、打者としても注目を集める阪上翔也のいる神戸国際大付(兵庫)、秋本璃空(りく)、大川慈英(じぇい)の好投手を擁する常総学院(茨城)の戦いぶりからも目が離せない。

 はたして、紫紺の優勝旗を手にするのはどこのチームなのか。2年ぶりとなるセンバツは3月19日に開幕する。

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